「ワン・デイ・イン・ヨーロッパ」
ガラタサライ対デポルティボ・ラ・コルーニャという顔合わせのヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝がモスクワで行われている日の、モスクワとイスタンブールとサンチアゴ・デ・コンポステラとベルリンの四都市。
各都市に災難の中で呆然とする旅行者(一部狂言あり)とこすからい手合と親切な人と騒ぎを起こすお馬鹿なファンと仕事をせずテレビの試合中継に見入っている警官たちとがいます。
試合はバレロンでデポルティボ先制、ハカン・シュキルでガラタサライ同点、そしてハサン・サシュが・・・。
この組み合わせのCL決勝というのはいまいちリアリティーがないかもしれません(ヨーロッパリーグならともかく)が、お節介なまでに親切なモスクワの豹柄おばさま、悲しい顔をすると自殺を疑われるハンガリー人等々、ステレオタイプを描いているようで、それをひっくり返すオチのつけ方も各都市のエピソードごとに工夫が見られ、結構好きなサッカー映画です。
・・・といっても、監督自身の言によれば「これはサッカー映画ではなく、ヨーロッパを描いた作品」なのですが、EU的なヨーロッパではなくUEFA的ヨーロッパであるといえましょう。
サッカーファンにお薦めです。
ドイツ映画祭で観て以来、「公開してほしい!」と強く願っていましたが、公開されたときには池袋のちょっと怪しい場所でのレイトショーだったせいもあり、全くヒットしませんでした。
配給会社が売り方を間違えたとしか思えない。
サイトもプログラムもお粗末だったし。
いつになったらDVD発売されるのかなあ・・・と半ばあきらめかけていましたが、昨年9月4日に発売になっていました。
販売元はアップリンク。
ならアップリンクファクトリーで発売記念上映してくれないか???と思ったのですが。
監督さんはほんとに気のいい方で、上記のドイツ映画祭ではサイン入りポストカードを配りまくっていました。
「スパシーバ!」と言うと(ドイツ人監督なのに、なぜこう言ったかは、映画を観てのお楽しみ)、笑って「パジャールスタ!」と返してくださいました。
ロシア・トルコ・スペイン・ドイツが舞台となって、登場人物はさらにフランス人・イギリス人・ハンガリー人等々ですが、監督がドイツ人でドイツ映画祭で出会った映画なのでドイツにカウント。
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