2011年2月21日月曜日

太陽に灼かれて

あと2時間しかない、と知らされて、その男はサッカーに興じた

悲劇の予感がいやます中、コトフ大佐一家の男性たちは、クロケー場でサッカーをしている。
コトフは連行されるまでの残された2時間の間に、それを家族には告げずにごく普通に過ごし、昼食後はいつものようにサッカーをすることを選ぶ。

「サッカーだって?クロケーはやらないの?」と、メンシコフ演じるミーチャ、コトフ家に不幸をもたらす彼が尋ねると、無垢なナージャ、コトフの娘は答える。
「クロケーやテニスはブルジョア的だってパパは言うの。サッカーならいいんだって」
(それがソ連時代のスポーツ観・サッカー観だったのだろうか。)

悲劇の瞬間が迫りくる中でのサッカー。
観ていて胸が痛くなる…。

幸福な時間…サッカーをしている間…はすぐに経ってしまう。

ミハルコフのあざといまでの名作。
完璧な映画作品。
スターリン、粛清、裏切り、家族、可愛い娘。
束の間にきらめく幸せ、暗転する運命。
そんな中で、サッカーをする至福はあまりにも…刹那。

コトフは銃殺され、マルーシャは収容所で獄死、ナージャも逮捕され、死は免れ、後に名誉回復したものの、カザフスタンに追いやられる。
そういったラストのはずであった。

が、それは実は嘘だったと、続編ができてしまったのだ。
許せないなあ。
でも、続編にもサッカーの場面はあるだろうか?

ニキータ・ミハルコフ監督「太陽に灼かれて」
1994年フランス・ロシア

ようやくDVDが発売されるのだと。

2011年2月19日土曜日

DER GANZ GROSSE TRAUM(とてつもなく大きな夢)改め コッホ先生と僕らの革命

「グッバイ・レーニン!」のダニエル・ブリュール主演、ドイツにサッカーを伝えた実在の教師コンラート・コッホのお話だそうです。
ドイツでは2月下旬から公開。
日本では公開されるのか?
2012年3月30日追記:公開決定です!今年の秋公開予定、配給ギャガ
2012年7月1日追記:邦題は「コッホ先生と僕らの革命」、9/15~TOHOシネマズシャンテ
2013年1月13日追記:ヨコハマ・フットボール映画祭2013で上映されます。
でも、2回観るまでもないから行かないかも。

予告トレーラーです。



Der ganz große Traum

バルセロナファン(実はバルセロナ生まれ)&ケルンファン(ケルン育ち)のダニエル・ブリュール。
サッカー選手たちとの記念写真だ。
違和感なし。

追記
というか、見終わっての感想。
やっぱりダニエル・ブリュールではなくて、もっと違う人が演じた方がよかったんじゃないかな。
 ブリュールは器用に演じているんだけれど、それにとってもサッカー好きそうなんだけど、どこか教師に見えない。どうしてだろう?
★選手の中に黒髪の子がいなかったのはプチ残念。プレイする時も皆お坊ちゃま服で可愛くはあるが。
★しかし、シュリッカー親子が素敵だったぞ!
 特にエンゲルバーガー(「がんばれベアーズ」の)みたいなキーパー君。
 選手としてもいいし、機転も効くし、人づきあいも悪くないし、研究心に富むし、なかなか商売っ気もある。頭もいい。
★初監督作品ということで、定石どおりのキャラクター、ストーリーだった。期待値が大きかった故に「おもしろくなくはない」くらいの微妙な感想になってしまった。もっと工夫すれば、もっとおもしろくなったのになあ。登場人物も上記のキーパー君以外にはとりたててて魅力的なのが見当たらないのだ。
やっぱり「僕らの革命」って邦題はどうかと思う。
 「ベルリン 僕らの革命」と被る(ダニエル・ブリュールだし)。
 さらに革命を、なのだろうか、気分として。
★「オデッサ・スタジオ」に書いたことを改めなければならない。コッホ先生は英語の先生ではなくて、古典語(ラテン語か?)の先生だったとのこと。この設定変えはコッホ先生を妙にイングランドびいきにさせてしまっている。先生は実際には英語習得の道具としてではなく、もっと純粋にサッカーを愛していたのでは?という気になった。